読書記録:れんげ荘
2月の読書は群ようこさんの「れんげ荘」でした
群ようこさん原作「パンとスープとネコ日和」というドラマが大好きな私。
群ようこさんの書著は初めてでした
あらすじ
簡単に言うと、アラフォーのバリキャリ主人公・キョウコが家も出て服も捨てて、何もかも断捨離して、人生をやり直そうとするストーリーです。
キョウコが見つけた次の居場所が「れんげ荘」
「本当に住むの?」と大家さんが心配するようなボロボロの木造アパートで、日々生活に奮闘しつつ「こんなに休んでいいんだろうか?」と常に悩んでいるキョウコ。
個性的なれんげ荘の住人、毒の強めな母親が登場します。
「こんなに休んでいいんだろうか?」
キョウコは常にこんなことを考えています
何もかも捨ててしまえ!と行動したのに、心のどこかで決断は正しかったのか?と悩み続け、社会からはぐれてしまった自分を褒めることができていません
他の人生やり直し系作品は、主人公が「これでいいんだ!」「なんでも楽しんじゃえ!」とすぐに切り替えるものが多いと思います。
でもキョウコ、常に悩んでいます。
仕事を辞めて半年経ってもまだ鬱々と悩んでいる。
そんな部分に私は共感してしまいました
急に人生を切り替えることって難しい
いままで積み重ねた自分が人生そのものだから、いきなりリセットなんてできない
きっとリセットも積み重ねていくものなんだろうな、と思います
れんげ荘には住めない
小説を読み進めるまで「れんげ荘はレトロで素敵なところなんだろう」と思っていたのですが、まったく違いました。
木造アパートには例の虫は当たり前のように一緒に住んでいるし、夏場は湿気と蚊の襲来、冬場は凍え死にそうなほどの隙間風との戦い…
さらに水回りは共同なため、想像ではありますがお世辞にもキレイで快適からは程遠そうです。匂いとかも気になりそう。
キョウコはそれでも家賃の安さや、今までとは違う世界という意味で「れんげ荘」で生き続けていますが、私なら逃げ出しています。笑
小説を読みながら「うわー無理…」と3回は口に出してしまいました。
キョウコは自分を責める時があるけれど、れんげ荘に住めるだけで相当の猛者です。笑
れんげ荘には続編があるらしい
このれんげ荘、続編があるそうです
同じれんげ荘に住む「クマガイさん」が気になるので続編も読んでみたいなーと思っています
今のところ心を動かした小説だ!とは言えないけれど、ゆったり自分の中になにか種を植え付けてくれそうです